保険会社の態度や対応が納得いかないなら弁護士に相談を
運転者は高確率で任意保険にも加入しており、万が一事故を起こしてしまった場合は、保険会社が代理として被害者対応を行うことになります。
しかし、事故知識や経験のない被害者にとって、相手方保険会社は歴戦のプロであるため、その態度や対応に納得いかないまま話を進められることが多々あります。
ここでは、相手方保険会社に対抗するために、被害者側でも弁護士に相談すべき理由を解説します。
威圧的で一方的な保険会社に対抗するには弁護士を挟むのがベスト
事故解決に向かう中では、多くの場合、加害者側の保険会社とやり取りを行うことになります。
しかし、中には尊大な態度を取る保険会社もおり、気分を害する被害者がいるのも事実です。
さらに、保険会社は一般企業として利益を上げる必要があることから、被害者に対して支払う金銭を少しでも減らそうとしてくるため、両者の間に主張の乖離が起こり、トラブル化することも少なくありません。
弁護士に相談し、被害者側代理人として交渉を任せれば、ストレスの大きい保険会社とのやり取りから解放されるだけでなく、交渉についても被害者にとってメリットのある結果へと導いてくれるでしょう。
特に、保険会社が不合理な主張を行ったとしても、被害者には法と交渉のプロである弁護士がついているのですから、相手に呑まれることなく適正な賠償金額を獲得する可能性が一気に高くなるのです。
相手方保険会社とのやり取りは、自分で行うには大変な根気と強い心が不可欠ですが、弁護士に任せれば精神的負担の少ない状態で治療に集中できますし、賠償金問題で不満を抱え込むこともありません。
相手がプロならこちらもプロを立てることで、初めてフェアな交渉は可能になるのです。
なぜ保険会社は被害者に不利な条件を提示するのか
事故では関係した双方に責任があるという考え方から、加害者にも被害者にも過失割合が認められることになります。
被害者の立場から見れば、自分の過失割合が大きいか小さいかで、加害者に請求できる賠償金額が全く変わってきますので、これは重要な問題です。
また、過失割合で合意できたとしても、保険会社が提示する賠償金額の低さに愕然として大きな不満を持つことになりかねません。
過失割合について争う時、その数値が2割か3割なのかで10%分の差が生じるのですから、賠償金額も割合に相当する金額が減らされることになります。
つまり、保険会社の言いなりになって過失割合の提案に応じてしまうと、後から適正な賠償金を請求できないことになるのです。
過失割合について合意できたとしても、次に相談すべき賠償金額の交渉について、保険会社はやはり被害者に不利な金額を提示してくることが多々あります。
これは、先にも述べた通り、営利企業として利益を維持するために支出を抑えようとする行為ですから、保険会社は実利的な側面で行動していると言えます。
対する被害者側は、事故で被った怪我や生活への影響について、謝罪の意味を込めた十分な賠償金を臨んでおり、両者の目的は全く異なるところにあると考えても良いでしょう。
結果として、双方の話がスムーズに整うことは珍しく、多くの場合で問題化することになるのです。
しかし、弁護士がいれば、保険会社の主張を整理した上で、実際に損害を被った側として認められるべき適正な過失割合や賠償金額を堂々と主張してくれます。
法に明るく過去の事故判例等も駆使し、最も高額な賠償金額とされる「裁判所基準」での金額算定を行い、相手方に請求することができるのです。
当事務所としても、弁護士が入ることの最大のメリットは、まさに賠償金額が上がる点にあると考えています。
ですから、どのような小さな事であってもすぐに弁護士に相談し、良い対応策を採るための時間的メリットを得るべきだと言えるでしょう。
当事務所における依頼者対応の方針
当事務所がご相談をお受けする際、いつも心がけていることがあります。
それは、被害者としての感情をできる限り抑え、民事的制裁として加害者から賠償金を獲得することに目を向けるよう促す点にあります。
加害者に対する憎しみや恨みの思いは消えないものの、相手を責めてばかりでは解決には至りません。
賠償金とは、金銭で償う意味があるのですから、被害者側としてはいかに自分の主張を相手や裁判官に認めさせ、適正な賠償金を手にするかが非常に重要な問題なのです。
当事務所では、相談者がこの点に目を向けて正しい方向に進めるよう配慮を尽くしているのです。
何より、交通事故が起きたらすぐにでも弁護士までご相談頂き、混乱した状況を少しでも早く整理することが大切です。
自分は今どのような状況に置かれているのか、これからどのような問題が起き、どのように対応していく必要があるのか、しっかりと全体像を把握することは大変重要です。
実際に交通事故問題では、何もわからないまま示談書にサインをしてしまう傾向が非常に多く見られ、後から悔しい思いをする人は決して少なくないのです。
相談者が交通事故問題について知識と経験を持っていないからこそ、そこを専門家に任せる必要性が出てきます。
だからこそ早期に当事務所弁護士までご相談頂き、問題の深掘りと解決を任せ、被害者として納得のいく結果を手に入れることが大切なのです。
前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表弁護士
出身地:北海道岩見沢市。
出身大学:北海道大学法学部。
主な取扱い分野は、交通事故、離婚、相続問題、債務整理・過払いといった個人の法律相談に加え、「労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」も取り扱っています。
事務所全体で30社以上の企業との顧問契約があり、企業向け顧問弁護士サービスを提供。