- 獲得金額
- 1065万円
- 受傷部位
- 脳挫傷(右側頭葉)、外傷性くも膜下出血、頭蓋骨骨折、左肋骨骨折の傷害
- 後遺障害等級
12級13号[局部に頑固な神経症状を残すもの]体動時のめまいとの自覚症状について、脳挫傷痕の残存が認められ、他覚的に神経系統の障害が証明される
事案・ご相談内容
被害者 | 女性・症状固定時65歳・専業主婦 |
---|---|
事故態様 | 被害者が青信号にて横断歩道上を走行中、対向車線から右折してきた加害車両が被害者に衝突し、路面に叩き付けられた。 |
受傷部位・内容 | 脳挫傷(右側頭葉)、外傷性くも膜下出血、頭蓋骨骨折、左肋骨骨折の傷害 |
死傷の区別・内容 (後遺障害の内容・程度) |
後遺障害等級12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの) 体動時のめまいとの自覚症状について、脳挫傷痕の残存が認められ、他覚的に神経系統の障害が証明されるものと捉えられる。 |
獲得金額 | 1065万円(保険会社最終提示額526万9290円) |
裁判所・事件番号 和解年月日 |
札幌地裁令和3年(ワ)第2313号 令和4年12月7日 |
争われた内容(争点):原告の後遺障害が労働能力に及ぼす影響の有無・程度
- 原告が、本件交通事故により、脳挫傷痕などが後遺し、これにより、就労可能年限まで一貫して14パーセントの労働能力が喪失したとして、逸失利益の請求をするような場合、被告は、病院のカルテなどから、症状経過及び治療経過を有利に拾い上げ、原告の後遺障害が労働能力に及ぼす影響の有無・程度を争うのが通例であり、本件も、実際上保険会社が訴訟を担当する被告側は、定石どおりの対応をしてきました。
解決のための攻撃防御策
- 被告側は、原告が治療を受けた病院などの医療機関に対しカルテ、レントゲン写真、CT、MRI、看護記録、その他診療の内容、経緯を記録した書類の送付を求める手続(文書送付嘱託)をとり、医療機関からこれらの書類が送付された上で反論をするので、解決までに相応に時間がかかるが(本件では、訴え提起後、被告の反論がまとまるまで9か月ほどかかっている。)
解決を裁判所に持ち込むことによって、獲得できる金額は大幅に増額できることが多いです。
解決を、和解によるか、判決によるかを適切に選択し、和解の場合であれば、大量の同種事案を公平・迅速に処理するため、統一的損害額が算定されざるを得ないとされている交通損害賠償訴訟において、個別具体的事情の中から、何を拾い上げ、どのように提示するべきであるかを検討して、空中戦、心理戦も含めた総力戦の中に有効に持ち出していかなければなりません。
獲得金額の費目ごと金額(保険会社提示額との対比)
弁護士費用
1,423,1041,423,104
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
---|---|---|---|
治療費 | 433,060 | 433,060 | 0 |
入院雑費 | 36,300 | 49,500 | 13,200 |
休業損害 | 478,800 | 1,339,682 | 1,339,682 |
傷害慰謝料 | 689,863 | 1,700,000 | 1,010,137 |
後遺障害逸失利益 | 3,241,492 | ||
後遺症等慰謝料 | 2,900,000 | ||
(後遺障害関係合計) | 4,068,105 | 6,141,492 | 2,073,387 |
総損害額 | 5,706,128 | 9,663,734 | 3,957,606 |
過失減額後 | |||
既払金 | ▲436,838 | ▲436,838 | 0 |
弁護士費用以外の損害 | 5,269,290 | 9,226,896 | 3,957,606 |
総損害額 | 5,269,290 | 16,650,000 | 5,380,710 |
合計 | 5,269,290 | 16,650,000 | 5,380,710 |
前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表弁護士
出身地:北海道岩見沢市。
出身大学:北海道大学法学部。
主な取扱い分野は、交通事故、離婚、相続問題、債務整理・過払いといった個人の法律相談に加え、「労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」も取り扱っています。
事務所全体で30社以上の企業との顧問契約があり、企業向け顧問弁護士サービスを提供。
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- 獲得金額
- 1400万円
- 受傷部位
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- 後遺障害等級
- 獲得金額
- 1200万円
- 受傷部位
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- 後遺障害等級
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- 受傷部位
左下腿打撲,大腿打撲,腰部捻挫
- 後遺障害等級
非該当