交通事故・後遺症無料相談TOP > 事例集

事例集

交通事故 取扱事例集

保険会社から提示があっても,簡単に示談してはいけません。
死亡事案,後遺症事案は,裁判所の基準によると,
賠償額が大幅に増額するのが通例です。

当事務所の担当した事案をご確認ください。

後遺障害等級14級の事例

〔裁判所名〕 札幌地方裁判所民事第3部 判決
〔判決日付〕 平成22年7月27日
〔事件番号〕 平成22年(ワ)第813号
〔事 件 名〕 損害賠償請求事件
 

概要

ラーメン店のアルバイト店員として稼働していた被害者が,事故での受傷によって腰痛等に悩まされ,通院治療に加え,頻繁に整骨院治療を受けており,後遺症が残存したが(等級14級9号),受傷の治療のため実際に賃金の減少を余儀なくされたとの事実関係が認められず,欠勤や賃金の減少が事故に起因するものと認めることができないという事案であり,賃金の減少を休業損害として認めることはできなかったが,相当額を慰謝料という形で認めた事例

裁判所の認容額(保険会社の最終提示との対比)

本件は,保険会社最終提示額が150万円余りであったのに対し,裁判を起こした結果,保険会社から360万円強の支払を受け取ることとなり,200万円近い増額となった事案です。
損害費目ごとの金額を対比すると,次のとおりです。

  裁判所認容額 保険会社最終提示額  
治療費 683,781 683,781  
通院交通費 5,220 5,220  
休業損害 0 212,910  
後遺症逸失利益 755,281 750,000  
通院慰謝料 1,260,000 649,550  
後遺症慰謝料 1,100,000 0  
総損害額 3,804,282 2,301,461  
損害の填補(既払金) ▲783,631 ▲783,631  
損害の填補後の損害額 3,020,651 1,517,830  
弁護士費用 300,000 0 保険会社はゼロ査定
合計(裁判所認容額) 3,320,651 1,517,830  
遅延損害金 317,963 0 保険会社はゼロ査定
総計(手取総額) 3,638,614 1,517,830  
  • 受傷の治療のため実際に賃金の減少を余儀なくされたとの事実関係を認めることができず,交通事故による休業損害を認めることができないとしながら,自己に起因する腰痛症状を緩和するため繁雑に整骨院に通院していること,現実の減収が発生しなかったのは通院と仕事を両立させようとする被害者の頑張りがあったからであろうことなどの事情を慰謝料を増額させる一事由として考慮した事例
  • 慰謝料については,実務上広く用いられている基準(いわゆる「赤い本」の基準)を参考に定めるのが相当であると明言した事例
  • 保険会社が提示した最終示談提案額は150万円余りであったが、判決の認容額が330万円強となり,遅延損害金も含めると360万円強の支払になった事例

無料電話相談

⇒メールで相談を希望される方は、こちらをどうぞ。

現場からのコメント

原告側として,本件事故後欠勤があった後しばらくして勤務先を退職した被害者の休業損害について,欠勤及び退職を本件事故による受傷のため欠勤を余儀なくされたものとして,欠勤時間に伴う賃金減少分に加え,退職後についても,病状固定日まで勤務先での勤務を続けていた場合の欠勤を推定して算出される賃金減少分を損害額として請求しました。
これに対し,被告側(保険会社)は,欠勤時間が本件事故の受傷によるものか不明であり,休業損害の立証はされていないと主張しました。
実際,客観的な証拠がなかった事案であり,その対策として,原告側としては,休業損害の裏付けとして主張した事実は,慰謝料を増額させる事情として考慮されるべきでものでもあるという主張を加えておきました。
裁判所は,次のとおり,休業損害に関する原告側の主張を斥けはしましたが,原告が休業損害を認めるべきとした事情を慰謝料の増額事由として考慮し,原告側が求めた休業損害額(14万7000円)を超える金額を,慰謝料に加算しました。

すなわち,裁判所は,休業損害について,
「前記認定事実及び前記争いのない事実を総合すれば,原告は,本件事故での受傷によって腰痛及び左下肢痛に悩まされ,頻繁に整骨院に通って鎮痛治療を受けたことが明らかであるし,この腰痛症状が対症療法では容易に緩解せず,等級表14級9号に該当する後遺障害として残存したことが明らかである。

しかしながら,交通事故による休業損害として加害者に賠償を求め得るのは,賃金労働者の場合,現実の減収額であるところ,原告が,受傷の治療のため実際に賃金の減少を余儀なくされたとの事実関係を認めるに足りる証拠は見当たらない。前記認定の事故前後の賃金額の推移に照らせば,前記認定の欠勤時間やこれに伴う賃金の減少が本件事故に起因するものと推認することも困難であるといわざるをえない。したがって,休業損害に関する原告の主張は理由がない。」
と判断しました。

しかし,これに続けて,原告側の主張を容れ,
「もっとも,原告が,本件事故に起因する腰痛症状を緩和するため頻繁に整骨院に通院していたことは事実であり,原告に現実の減収が発生しなかったのは,通院と仕事を両立させようとする原告の頑張りがあったからであろうと考えられる。このような事情は慰謝料を増額させる一事由として考慮するのが相当である。」
と説示しています。

そして,慰謝料について,次のとおり判断しました。
「慰謝料については,実務上広く用いられている基準(いわゆる「赤い本」の基準)を参考に定めるのが相当である。
通院期間が5か月半程度の通常の受傷(他覚的所見のない「むちうち症」ではない受傷)に見合う金額は110万円程度であるが,本件に現れた一切の事情を総合考慮して,上記基準額に16万円(1か月分の賃金収入に見合う金額)を加算した額をもって受傷に対する慰謝料の額とするのが相当である。
後遺障害に対応する慰謝料の額としては110万円が相当である。」

なお,判決では,慰謝料については,実務上広く用いられている基準(いわゆる「赤い本」の基準)を参考に定めるのが相当であると明言しています。

お客様の声

ご相談お申し込み・お問い合わせ

項目にご記入ください。
※メールでの法律相談は行っておりません。

お名前※必須
電話番号
メールアドレス※必須
連絡方法 ※必須 電話  (通話可能な時間帯: の間 )
メール
どちらでも良い

※ 携帯からの場合はPCメールが受信できるように設定しておいて下さい
法律相談の希望日時 第1希望: 午前 午後
第2希望: 午前 午後
第3希望: 午前 午後
ご質問等 URLを含めたコメントの送信は出来ません。

はい